葬儀という大きな山場を超えた後も、遺族には「死後の事務手続き」という第2の試練が待ち構えています。これらは期限が定められているものが多く、放置しておくと過料が発生したり、受け取れるはずの給付金がもらえなくなったりするため、優先順位をつけて迅速に処理しなければなりません。まず、死後7日以内にやるべきことは、死亡届の提出に伴う諸手続きの確認です。これは通常葬儀社が代行してくれますが、火葬許可証の受け取りと保管は自分たちで行う必要があります。次に、死後14日以内に行うべき重要な手続きが集中しています。世帯主の変更届、健康保険証の返納、年金の受給停止手続き、介護保険被保険者証の返納などです。特に年金の手続きは、遅れると過払い金の返還を求められるなどのトラブルになるため、最優先で年金事務所へ連絡すべきです。また、健康保険からは「葬祭費」や「埋葬料」として5万円から7万円程度が支給されるため、忘れずに申請しましょう。その後、1か月から3か月以内に行うべきなのが、相続に関連する手続きです。預貯金口座の名義変更や凍結解除、不動産の相続登記、生命保険金の請求、有価証券の名義書き換えなどです。これには戸籍謄本の束が必要になるため、あらかじめ故人の出生から死亡までを網羅した連続した戸籍謄本を数セット取得しておくことが、効率化の最大のポイントです。さらに、公共料金やクレジットカード、携帯電話の解約・名義変更、インターネットサービスの退会手続きも忘れてはなりません。最近ではデジタル遺産の処理も重要で、サブスクリプションサービスの解約が漏れていると、死後も課金が続いてしまいます。そして、最も重い課題が、3か月以内に行うべき相続放棄の検討と、10か月以内に行うべき相続税の申告です。相続財産が基礎控除額を超える可能性がある場合は、早めに税理士や司法書士などの専門家に相談することが、結果的に時間と費用の節約になります。遺品整理についても、四十九日を一区切りとして進めるのが一般的ですが、賃貸住宅の場合は退去期限があるため、早急な対応が求められます。このように、葬儀後の手続きは多岐にわたり、一つひとつが複雑です。まずは全ての項目を洗い出し、期限順に並べたチェックリストを作成してください。そして、一度に全てを終わらせようとせず、役所で行うこと、金融機関で行うこと、自宅で行うことと場所ごとにまとめて処理することで、移動の無駄を省き、精神的な負担を軽減することができます。
葬儀後に発生する膨大な事務手続きを効率的に終わらせるためのチェックリスト